ぼくが生まれた頃のこの町は人口約6,000人、なんもない。クソ田舎なんて早く出て行きたい。
そう思って都市に憧れ、田舎に生まれたことを恥ずかしくおもいながら生きていた。
近所のおじいや知り合いの漁師が釣ってきた魚、猪や鹿の肉、土のついた野菜や見た目が汚いフルーツ、、、
キラキラした街に行き、綺麗な入れ物に入った肉や魚やフルーツ、大きなスーパーに買い物に行きたかった。
休みの日になると、海や山や川、友達の家に行き、今日は何しようかと日々やることを考え、あるものでしか遊べない。
もちろんド田舎には人工物は少なく、ゲームセンターやカラオケ、デパート、コンビニなんてない。何もない。
恥ずかしく悔しく、何かもどかしい気持ちがずっとあった。
だけど
この町を出てまた戻ってきたとき、言葉にはできない何かに、気付かされた。
それは間違いなく人が繋いできた文化や営み、小さな町すさみは、どこよりも大切にしていたんだと気付かされました。
当たり前にあるものがこんなにも大切で、自分たちがどれだけ豊かな暮らしをしているのか、ぼく自身が何も見えていなかっただけでした。
色んな町からたくさんの人が訪れ、すさみっていいところだよね、なんか居心地がいい、食べるもの美味しいよね、人があたたかい、、、
それは紛れもなく、今いるすさみの人達、身内、親戚、友達、近所の人達、それぞれが繋いできたこの町の歴史です。
自然が豊かなのは、この町の人がこの町を大切にしているからで、人にあたたかいのは、人にあたかかく育まれてきたからです。
他所に行き戻ってくる者、あれからずっとこの町にいた者、新しくこの町に来た者、それぞれがこの町で新たな覚悟をもって生きている。
今なら胸を張って言えます。
すさみ町って最高の町に住んでるぜって。
GOAT
the Greatest Of All Time.
最高の時間を、最高の仲間と、最高の場所で過ごそう
実行委員会
木下和也